food days 7daysを侵略

あんのん………鹿児島をPRしたいという気持ちにあふれた女の子。ひとりではなにかと寂しいので、とある牧場で知り合った『うしみ』と写真部を結成。鹿児島のPRに乗り出す。生粋の肉好きであり、うしみを誘ったのは非常食ではないかと周囲には囁かれているが、本人はそれとなく否定している。見た目のわりにクールビューティな喋り方をする。

イラストレーター 公〜hamu

 

 

うしみ…………あやうく食用牛にされるところを、あんのんと出会い、鹿児島のPRに付き合うことに。助けてもらったあんのんに感謝しているものの、たまに「食べられそうになるのではないか」という恐怖感と闘っている。しかし「人生は闘いである」というモットーを持っているので、今日もたくましく生きている。

イラストレーター コッシー

 

「今日行くカフェはここよ」

「なんだかふつうのお家みたいだね、あんのんちゃん」

 

「気軽に入りやすい雰囲気があるわね」

 

「ほんと、ほんと。わたしみたいな田舎者でも受け入れてくれそう!」

 

「動物お断りの看板もないしね」

 

「ひ、ひどい!」

「室内もいい感じ。オシャレで、どこか温かみを感じるわ」

 

「なんだか美味しそうな料理を作ってくれそうなキッチンだよね」

 

「あら、なかなかいいコメントするじゃない、うしみ」

 

「うぉぉー!やった~!褒められた」

 

「たしかにここならお肉をおいしく料理してくれそうよね」

 

「うんうん!」

「こんがり焼かれてくるのよ!うしみ」

 

「いやぁぁ~!!」

「色どりが豊かなパスタね。食欲をそそるわ」

 

「お野菜もたくさん使われているし、健康にも良さそう」

 

「お肉が入っていないが残念だわ。うしみ、あなたちょっと厨房に行っておいで」

 

 

「行かないよ!ぜったいに食材になんかならないよ!?」

「パスタのあとには、なぜかデザートが食べたくなるのよね」

 

「このシフォンケーキ、とってもおいしそう」

 

「あら、どこで『シフォンケーキ』の名前を覚えたの?」

 

「国語辞典」

「こういうところにセンスを感じるわよね」

 

「たしかに!あたしこういうセンス好きかも」

 

「『ロック』って感じよね。ちょいワルっていうか」

 

「そうそう!」

 

「鹿児島にもこういうスタイリッシュなカフェもあったのね。なんだか都会にきたみたい」

 

「ちゃんとエアコンも効いているし、虫もいないし。」

 

「最悪な環境だったのね、今まで」

 

「夜はバーもやっているみたいね」

 

「だからあんなにキッチンオシャレだったのね!納得~!」

 

「今日はお肉が食べれなくて残念だったけれど、パスタもケーキもおいしかったし、良しとしましょう」

 

「たまには『休肉日』を作ろうよ、あんのんちゃん。毎日お肉ばかりだと太っちゃうよ」

 

「あー、あたし太らない体質だから」

 

「キー!」

 

「あと、これまでエアコンのあるところでしか寝たことないわ」

 

「ギギギー!!」

 

「虫なんて、ここ数十年見たことないかも」

 

「あれ、あんのんちゃん、肩のところに虫が・・?」

 

「うぉぉぉぉ!!!殺せぇぇー!」

『あんのん』と『うしみ』の鹿児島PRの旅は、雨にも負けず、虫にも負けず、まだまだ続くのであった。

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